飲食店の確定申告、何から始めればいいか|開業13年の経験から

お金・税務

はじめに

サラリーマン時代は、確定申告をやったことがない人がほとんどだと思います。私もそうでした。

飲食店を開業した瞬間から、税金は全て自分で管理しなければなりません。最初は何から手をつければいいかわからず、途方に暮れる人も多いはずです。

私は京都で鉄板焼きの16席の店を13年やっています。確定申告を13年続けてきた経験から、開業したばかりの方に向けて、リアルな話をお伝えします。


① まず商工会に行く

開業して最初の確定申告、私がやったのは地元の商工会に入ることでした。

地域によって差はあると思いますが、私の地域の商工会はとても親身になって教えてくれました。「何もわからない」という状態でも、丁寧に対応してもらえました。

2回目以降もわからないことは商工会に頼りました。3回目からはある程度自分でできるようになりましたが、それでも税率が変わったり制度が変わったりするたびに相談に行きました。

確定申告は「一度覚えれば終わり」ではありません。毎年何かしら変わります。頼れる場所を持っておくことが、長く続けるための安心につながります。


② 税理士に頼むべきか

「税理士にお願いした方がいいですか?」とよく聞かれます。

税理士に依頼すれば確かに楽になります。しかし費用が発生します。 商工会で賄えるのであれば、それで十分だと私は思っています。

それ以上に大切な理由があります。自分で店の数字を把握できることの重要性です。

税理士に丸投げしてしまうと、後から自分で数字を見ても何が何だかわからなくなります。売上・原価・経費・利益——これらを自分で把握できている店主とそうでない店主では、経営判断の質が全然違います。

確定申告の作業は面倒ですが、自分でやるからこそ店の数字が自然と頭に入ります。最初は商工会に頼りながら、少しずつ自分でできるようにしていくのが、長い目で見て一番良い方法です。


③ 税金は売上だけの話ではない

確定申告で注意してほしいのが、所得によって様々な金額が連動して変わることです。

私が身をもって経験した話をします。

開業して数年目、確定申告で申告した所得が前年より上がりました。その結果、市府民税が上がり、さらに子どもを保育園に預けていたため保育料まで突然上がってしまいました。

保育料が所得連動で変わることを知らなかったため、突然の請求に驚き、妻にこっぴどく怒られたのを今でも覚えています(笑)。

所得が上がることは良いことです。しかし市府民税・国民健康保険料・保育料など、所得に連動して変わるものは意外と多い。確定申告は「税金を払うだけ」ではなく、生活全体に影響することを頭に入れておいてください。


④ 日頃の帳簿管理が全てを決める

確定申告で一番大変なのは、申告の作業そのものより日頃の記録が溜まってしまうことです。

私がやっていたのは、毎日欠かさず入力することです。

  • 仕入れた食材の費用
  • 水道光熱費
  • アルバイトの給与
  • その日の売上

これを毎日丁寧に記録しておくだけで、申告前の作業が大幅に楽になります。

それでも申告前はやることがたくさんあります。「毎日少しずつやる」習慣をつけることが、結果的に一番楽な方法です。

まとめてやろうとすると、レシートの山に埋もれて何が何だかわからなくなります。これは経験者として断言できます。


まとめ

飲食店の確定申告、最初の一歩は商工会への相談です。税理士への丸投げより、自分で数字を把握できる力をつけることの方が、長い目で見て経営の強みになります。

そして日頃の帳簿管理を毎日の習慣にすること。売上・仕入れ・経費を毎日記録しておくだけで、申告前の負担が全然違います。

税金は売上だけの話ではありません。所得が変わると生活のさまざまな部分に影響します。開業したら早めに仕組みを理解しておくことが、後々の安心につながります。

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